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PSMA-RLTは次の時代へ ― OPTIMAL-e試験が目指す「個別化治療」

  • 8月5日
  • 読了時間: 2分

PSMA標的放射性リガンド療法(PSMA-RLT)は、これまで主に転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)を対象に発展してきました。

しかし現在、より早い病期での治療効果を検証する新たな臨床試験が始まっています。


その代表が、オーストラリアのSt Vincent's Hospital Sydneyで開始されたOPTIMAL-e試験です。


より早期の前立腺がんが対象


OPTIMAL-e試験では、転移性ホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)の患者さんを対象に、標準治療である

  • アンドロゲン除去療法(ADT)

  • アンドロゲン受容体経路阻害薬(ARPI)

に加えて、TLX597-Txを併用します。


TLX597-Txは、Lu-177で標識した次世代PSMA低分子リガンドです。これまでの研究では、唾液腺や腎臓への放射線被ばくを抑えながら、PSMA陽性腫瘍への高い集積が期待されており、より早期の患者さんへの応用が検討されています。


最大の特徴は「Adaptive dosing」


OPTIMAL-e試験の最大の特徴は、Adaptive dosing(適応的投与)という考え方です。

従来のPSMA-RLTでは、あらかじめ決められた回数・間隔で治療を行うことが一般的でした。

一方、OPTIMAL-eでは

  • PSMA PETで腫瘍にPSMA発現が残っている

  • PSAが十分に低下していない

場合は治療を継続し、


  • PSMA PETで腫瘍負荷が大きく減少

  • PSAも十分に改善

した場合には、一旦治療を休止します。


その後、PSAが再上昇し、PSMA PETで再び病変が確認された時点で治療を再開するという、新しい個別化治療を検証しています。


このアプローチにより、

  • 不必要な放射線被ばくを減らす

  • 副作用を軽減する

  • QOL(生活の質)を維持する

ことが期待されています。


今後のPSMA-RLTは「患者に合わせて選ぶ時代」へ

これまでのPSMA-RLTは、「どの患者さんにも同じスケジュールで投与する」ことが基本でした。

OPTIMAL-e試験は、

  • より早期に治療を開始する

  • PSMA PETとPSAを用いて治療を個別化する

  • 必要なときだけ治療を行う

という新しい考え方を臨床試験で検証しています。


PSMA-RLTは、単なる新しい治療法ではなく、画像診断(PSMA PET)と治療を組み合わせた「セラノスティクス」の理念をさらに発展させる個別化医療へと進化しつつあります。

海外ではこのような新しい治療法の研究が進んでいます。当法人でも最新の情報を引き続きお伝えしてまいります。


 
 
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